自信が持てないダイビング器材のセッティング
毎年、来店して頂いたお客様にお聞きすると、
器材のセッティングが不安・自信が無いと言う方がとても多く感じました。
そこで、今回は、セッティング手順について簡単ではありますがご紹介します。
まずは器材の名称のおさらい
レギュレター1式
①ファーストステージ
②セカンドステージ(プライマリー)
③予備の空気源(オクトパス)
④残圧計(ゲージ類)
⑤BCD用の中圧ホース(BCDのインフレータ―に接続するホース)
⑥ヨークスクリュー
⑦ダストキャップ
①インフレーター
②吸気ボタン(目立つ色が付いている事が多い)
③排気ボタン(②と対象にグレーや白色が多い)
④中圧ホースを接続する部分
セッティング手順
タンクのチェック
まずは、タンクのチェックから行います。
タンクのバルプのひねる所が自分の右側に来るように置きます。
いつも同じ向きでセッティングをしてしていると、覚えやすいですよ。
未使用のタンクは、バルブの所にキャップがされていたり、テープ等で塞がれています。
これが、充填済みと言うサインです。ダイビング終了後は、間違ってもキャップを戻したりしてはいけません。使用後は、そのまま外しておきましょう。
そして、キャップのされていないタンクは使わない様に気をつけましょう。
キャップを外した後、少しバルブを開き、出てくる空気の色と匂いを確かめます。ここで排気ガスやオイルなどの匂いがした場合は、絶対に使用せず、交換してもらいましょう。
次に、確認する事は、Oリングです。
付いていなかったり、切れていたりすると、ここから空気が漏れ続けますのでかなり大切な部分。問題がある場合は、インストラクターに知らせましょうね。
タンクの確認ができたら、今度はBCDをセッティングしていきます。
BCDのセッティング
タンクバルブが自分の右側に来ている事を再度確認します。
タンクを固定するベルトを通す
そしてBCDの背中部分にある、輪っかになったベルトを自分の方に向けて持ちます。背中には、太いベルトが1~2本、細く短いベルトが1~2本付いています。(本数はBCDの種類により異なります)とりあえず、このベルトは全てタンクに通してしまいましょう。真上からゆっくり順々にタンクに通していきます。
高さの調整と固定
ベルトが通せたら、次に、タンクバルブとBCDの高さを調整します。同じ高さか、BCDの方が高くなるように調整しましょう。
高さが決まったら、ベルトを締め、ロックします。必ず、少し持ち上げタンクがずり落ちないか確認します。
レギュレーターのセッティング
レギュレーターのセッティングの仕方は解るけど、どの向きでつければ良いかが解らないと言う方が多いのではないでしょうか?良く間違えられている方も目にします。ココが一番迷う所ですよね?
1つだけ覚えてしまえば大丈夫
まずは、ヨークスクリューだけ持って、持ち上げてみます。
大体、何本かずつに左右に別れてホースが出てきている事が解ると思います。
その中から⑤のBCD用の中圧ホースを探しだしましょう。
このホースは必ずBCDのインフレーターの④に接続されますので、このBCD用中圧ホースの向きをBCDと合わせてあげると後は自然と合ってきます。
これさえ覚えておけば、間違え無さそうですね!簡単ですね。セッティングする向きが解った所で、セッティングしていきます。
ヨークスクリューを緩め、タンクと接続します
初めはヨークスクリューを緩めます。
ダストキャップが外せる所までで大丈夫です。完全に取り外してしまうと無くしてしまう可能性もあるので、緩めるだけに留めて下さい。
ダストキャップが外れると、メッシュの入った穴が見つかります。ここがタンクの空気の入る場所です。
なので、レギュレーターのこの穴と、タンクのOリングのついていた穴を綺麗にあわせます。大きさが揃っているので、きっちり合わさった感覚が解ると思います。
次に、ヨークスクリューを締めて固定します。力いっぱい締めてしまうと、取り外す時に苦労しますので、3本指で締めれる程度に。レギュレーターは、クルクル動きます。これが正常です。安心して下さい。
BCD用中圧ホースの接続
中圧ホースの先端部部の金具を引っ張った状態で、接続します。カチっと音がしてはまる所まで押し込んで下さい。接続後は、ホースを引っ張ってみて外れない事を確認して下さい。
うまく接続出来たら、ホースとインフレーターの蛇腹ホースについているホースホルダー等でホースを納めます。
これでレギュレーターのセッティングが完成しました。
セッティング後の器材チェック
レギュレーターとBCDのセッティングが終わったら、ダイビング器材の動作チェックをします。
タンクバルブを開き、レギュレーターに空気を通します。
タンクバルブをゆっくりと開きます。開くとすぐに“しゅ~”っと空気の流れる音が聞こえます。この時に、ホースに一気に圧力がかりますので、注意してゆっくり開きましょう。ホースに亀裂が入っていたり、極端に曲がった状態だった場合、破裂する危険性がありますよ。
音が鳴りやんだら、後は気にせず最後まで開ききります。そして、遊びを作る為、半回転程戻します。
セカンドステージ・オクトパス・残圧計のチェック
実際に口に咥えて呼吸出来るか確認します。この時に、残圧計を見ながらチェックする習慣をつけましょう!呼吸をする度に、残圧計の針が動くようでしたら、タンクバルブの開きが足りない証拠です。この時に、稀に息が吐けないと言う事があります。これは、セカンドステージ内のゴム製のパーツが張り付いている性で起こります。一度、力強く息を吐いてみると解消されます。それでも解消出来ない場合や呼吸しづらかったりしたら、インストラクターに相談しましょう。
合わせてパージボタンのチェックも忘れずに行って下さい。
残圧計は、180~200気圧程度入っている事も確認して下さい。それ以下の場合は、インストラクターに報告しタンク交換してもらいましょう。
インフレーターのチェック
最後にインフレーターの動作チェックをします。
インフレーターの一般的な持ち方は写真の様になります。
親指で吸気ボタン、人差し指で排気ボタンを操作します。どちらも何度か繰り返し確認します。BCDには緊急排気弁も付いているものが多いので、そのチェックもします。合わせて、破裂防止機能も確認しましょう。限界まで吸気すると、破裂する前に勝手に空気が抜ける弁が付いています。
最後に
以上で一連のセッティング方法を紹介しました。取り外す時は、この逆手順で行います。取り外す前に、タンクバルブを締め、パージボタンを押してホース内の空気を抜く事を忘れずに行って下さい。残圧計が0になると、ヨークスクリューを緩める事が出来るようになります。
そして、レンタル器材を利用している方は、使う度に違うメーカーまたは種類の物になる事が多いかと思います。見慣れない仕様の器材だった場合は、きちんと利用ダイビングショップに確認してからダイビングする様にしましょう。またセッティングをしてくれるダイビングショップも今は多いかと思います。当店もレンタル器材に関しましては、セッティングしています。お客様の器材は確認を取ってからセッティングをするようにしています。
その場合は、セッティングされた事を信用せず、器材を使用するご自身で最終的にチェックしましょう。ダイビングをする上で、とても重要な器材。ご自身の命にかかわる部分でもありますので、安心して潜れる様に必ず確認する習慣をつけて下さいね。